辺境にて

南洋幻想の涯て

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ネクロマンサーの休日

まさかの日雇いに父親参戦から数日。別に困った事にもならず無事過ごしている。薄々勘付いてはいたが魔王はあまり知らない人とは積極的に会話をしない。人間に近づくと決定ボタンを連打する私とは正反対だ。連打しているから大事な事をよく聞き逃す。 魔王を…

貝を貰う

昼休みは旧軍の廃墟の近くでとった。弁当を食べ終わり潮の引いた浜で野焼きをしていると一番無口な幹部が鋸を持って海の方へ歩いて行った。貝を拾うらしいので私も後に続いた。

校長室でくつろいで

山の現場が終わり、次の現場までまた暇になったので農業と宿の改修を手伝いながら校長室でゆっくり過ごす。破れ襖を洋風に改造する為襖紙を剥がしたが、そこから先が面倒で再開しない。

続 タンカン

ドラゴン周辺の雑草を刈って欲しいと魔王に頼まれたのでスュリの屋敷に来た。屋敷の裏の方から掃除機のような音が聞こえる。亡き祖父が植えたタンカンの木の方角だ。 樹上の魔王(保護色)から私へと渡されるタンカンの実

野焼き、偽物の免許証

12月の校庭管理の代金が振り込まれた。1月どころか3月ぐらいまでは仕事があまり無いそうなので貴重な収入だ。他には消防団の訓練に参加するぐらいしか現金を得る手段がない。消防団に入ったものの私は火をつける方が好きである。椅子まで用意していつまでも…

タンカン

スュリの土地に去年植えた自家用の野菜類は少しづつ収穫し大事に食い繋いでいる。特にブロッコリーとカリフラワーが美味だ。サラダやスープ、また肉と一緒にオイスターソースで炒めても好い。

聖域、虹を育てる月の神

本島へ渡り、山の現場へと向かう道すがら、あちこちで桜が咲いているのに気がついた。こちらでは桜が2月に咲く。寒緋桜だか緋寒桜だかいう種類だったと思う。桜というより梅に似ている。

ここまでの記録:海底の舞台

ふたたびの抜錨を夢見て眠る。