2023-01-01から1年間の記事一覧
ある日、魔王が休む時の仕事を考えたというので付き従った。休みが何を指すのか我々にはもう分からない。何であれソテツを材料にするのだと言う。採取するためセリガチへ向かう。
タンカンの植え付けも一段落したのでまた林業の草刈りへ復帰した。
はぐれ猟犬たちは吠えたり唸ったりはしない。敵意は今の所ない様子だ。奥さんが怖くて通れないと言うので私は犬たちの注意をひき、夫妻から離れた方へと誘導した。夫妻にはその隙に帰ってもらった。
タンカン植え付けの片手間に冬の校庭管理も行う。
端材で何か作ったら?と勧められた。もう箱を作ったけど酷い出来でした。と答えた。
校長室(正確には校長住宅と言う)の廊下の襖は、住み着いた当初から劣化を極めていた。屋根自体が下がっているので少しひしゃげて途中までしか開閉しない。
林業終業後畑に寄って日没まで働く。苗約100本が11月半ばに来るのでそれまでに植え付けの準備をしなければならない。
眠りの波に取り残された昼下がり。私は再び立ち上がり山の方へと歩き出す。今度こそ魔眼を見つけるのだ。
もうすぐ私のタンカンの苗約100本が届く。勿論約なんて数で届くはずはなく、正確な本数は数えて伝えてあるのだが、メモを執らないからすぐに正確な本数を忘れてしまう。
私の住む廃校から東へ東へと向かう。すると港へ着く。そこから今度は南へ一山越えると左手に神社が現れる。
注意:この記事には虫が登場します。
土曜日。日雇いの昼休み。海を眺める防波堤の上に座り、弁当箱を開ける。白米の上に敷かれた鰹節の上で煮干しが昼寝をしている。先日釣りを覚えたのでこの貧困弁当ももう少しマシなものになる筈だ。
注意:この記事には魚の血の写真が有ります。
朝、目覚めると少し喉が痛かった。エアコンを消し忘れて眠ったためらしい。
よく釣魚を食べさせてくれるお頭の兄が来年の初夏まで大阪へ行く。自分で自分の送別会をするそうだ。誘われたので参加する。
弟も妹も去り、また酒と肉体労働の日々が帰ってきた。字面だけ見ると酒池肉林のようである。
2日目の昼食後、妹は手銛で魚を突きたいと言い出した。私は海に入りたくなかったのだが、一緒に行こうと言うので仕方なくついて行った。
ようやく妹が会いに来てくれた。
内地から弟と妹が会いに来てくれた。日程は同時でなく少しずれている。私もそれに合わせ、一週間余り日雇いはやめにした。
次に記憶に残っているのは藪の中だ。何故かトラボとアマゾンの人と三人で荒地の中の一本道を歩いている。ああそうだ、消滅した神の子集落を探しに来たのだ。
ヒンジャ髭のYちゃんがカツオを食べさせてくれると言うのでウセへ行った。
近頃は日雇いの帰りにスュリの畑へ寄り、日没まで農作業をしている。こうしなければ日曜日に畑に出ろと魔王に言われるからだ。できれば週に一日ぐらいは休みたい。だから疲労した体に鞭を打って畑へ寄る。
賭けに勝ってしまった。
トラボルタの親類が亡くなった。遺された畑を彼が継ぐ事になったのだが彼には農業の心得が全くない。だから私と魔王に師事したいと言う。
お盆の間は働いてはいけない事になっているが、およそ休の字のつく熟語を憎んでいる魔王に伝統だの風習だのは通じない。区長なのに。
本日はお盆の最終日。お盆と言えば幽霊だ。ひと月半ほど前、日雇いの休憩中に聞いた怪談を記す。食べられる野草果物や貝類を教えてくれる、一番年長の寡黙な幹部から聞いた話。
我々は旧暦上に生きている。今日からはお盆だ。日雇いは盆休みなのでスュリの農園で働く。だが、まずはその前に墓から屋敷へご先祖さまを連れて行く。
こちらの行事は基本的に旧暦本位制である。8月22日は旧の七夕だ。集落作業中に区長からそう聞いた。確かにここ最近伐採の仕事をしていると竹を切りに来る人に出くわす。数本切る人は自家用、大量に切る人は町へ売りにいくのだろう。
注意:この記事は虫だらけです。
マンゴーの剪定が終わったので畑は一段落した。また日雇いへ行っている。魔王の農業は口は出しても日当は出せない文化祭の出し物レベルだ。本人は真っ当な生業のつもりでいるようだが。