辺境にて

南洋幻想の涯て

廃墟

ここまでの記録:観覧車

今日は閏日、隠れた日。四年に一度巡り来る。

怠惰の日々

年末には久しぶりにスュリに泊まって魔王と酒を飲んだ。

ここまでの記録:チェルノブイリ⒈

地獄へようこそ。と私のフランクな監視員は言ったらしい。

猟犬の庭

いつもながら仕事もなくふらふらしている。農業は手伝っているが、去年マンゴーの時期が終わった時に10万円もらったきりだ。こんなものは仕事とはとても呼べない。収入という目で見れば高校生のバイト以下だ。 魔王も自分で出来るうちは自分でやると言ってい…

藪の首

もう伐採も終わってしまい仕事が無いので山賊の頭とふらふらしている。頭は夜ハブ捕りに行っているそうだが私は夜は眠りたいので行かない。 そして今日も昼に定食屋でソーキ丼を奢って貰う。だがその前に最後に伐採をしていた現場に寄った。 いつもの定食屋…

骨肉

内地の叔父叔母が工具と一緒に食料品を送ってくれたので分けてやる、来い。と魔王から電話があった。喜んで貰いに行った。 パイの実もあったが撮影をまたず食べてしまった。 甘いお菓子には目がない。

貝を貰う

昼休みは旧軍の廃墟の近くでとった。弁当を食べ終わり潮の引いた浜で野焼きをしていると一番無口な幹部が鋸を持って海の方へ歩いて行った。貝を拾うらしいので私も後に続いた。

聖域、虹を育てる月の神

本島へ渡り、山の現場へと向かう道すがら、あちこちで桜が咲いているのに気がついた。こちらでは桜が2月に咲く。寒緋桜だか緋寒桜だかいう種類だったと思う。桜というより梅に似ている。

ここまでの記録:海底の舞台

ふたたびの抜錨を夢見て眠る。

ここまでの記録:冷却塔

発電所の事故により未完成のまま放棄された。今は木々に抱かれて眠る。最近は騒がしく感じているかも知れない。

ここまでの記録:廃墟の団地⒈

かつて炭鉱で栄えた島。 案外最近まで採掘をしていたようだ。 訪れた記念として石炭をもらった。 団地とか病院とかあまり感情をみせない廃墟で、でも誰かがそこで日々を確かに生きてた。そういう痕跡をみるのが好き。