辺境にて

南洋幻想の涯て

感想

旅路⒌

妹からのプレゼントで一泊二日の浜名湖旅行へ行った。鍾乳洞や砂丘、湖畔を観てまわった。10歳も離れた妹とはケンカをする事がなくずっと仲が良い。

旅路⒋

尼崎の友人Kと会う。彼は子供の頃神戸に住んでいた神戸っ子だ。阪神淡路大震災で家が潰れ、それから大阪で育ったのだ。

旅路⒊

夜はまた友人と飲みに出かける。今回は10日も滞在するので旧友たちとできる限り会う予定にしている。

旅路⒉

離島ではそこで手に入らない相当種類の品々がネットでの購入になる。画像を見るだけでの買い物だから思っていたのとは違う、という事もよくある。先月などはスケジュール帳のつもりで買った物が日記帳だった。大したスケジュールも無いのでそのまま使ってい…

旅路⒈

朝。魔王に、キュウワヒギュッサヤー。と声をかけた。魔王も、ヒギュルサヤ。と返した。魔法攻撃の応酬ではない。

カゲロウの島

よく釣魚を食べさせてくれるお頭の兄が来年の初夏まで大阪へ行く。自分で自分の送別会をするそうだ。誘われたので参加する。

アクトクジャングルパーク 下

次に記憶に残っているのは藪の中だ。何故かトラボとアマゾンの人と三人で荒地の中の一本道を歩いている。ああそうだ、消滅した神の子集落を探しに来たのだ。

さよならマーズピープル

近頃は日雇いの帰りにスュリの畑へ寄り、日没まで農作業をしている。こうしなければ日曜日に畑に出ろと魔王に言われるからだ。できれば週に一日ぐらいは休みたい。だから疲労した体に鞭を打って畑へ寄る。

マンゴーの剪定が終わったので畑は一段落した。また日雇いへ行っている。魔王の農業は口は出しても日当は出せない文化祭の出し物レベルだ。本人は真っ当な生業のつもりでいるようだが。

夕方、火を眺めていると生意気イケメンのHから遊びに行って良いかとラインが来た。最近彼は週に2、3回は遊びに来る。余程暇らしい。

ネリヤ辺縁

ネリヤにいながらにしてネリヤにいない。

名画

この島の年寄りはとても元気だ。90歳代でも一人暮らしをし、畑までやっている人もいる。

繕い

「綻び 中」の様な内容の物を書くと自分の触れたくなかった内面と向き合う事になるので正直に言えば書いていて辛い。しかしその冒頭に始めた捜し物はどうやらその触らないようにしてきた引き出しの中に入っているようだから開けねば仕方がない。

綻び 中

廊下の天井から雨漏りがしている。 白い腕の見合い相手はシャイなのだそうだ。相手方からそう伝え聞いた。だから私から声をかけるのを待っているのだそうだ。

綻び 上

山賊のお頭はいつまでもスペアタイヤ(わざわざ油性マジックで氏名を書いている)を装用しており漁船のような音を立てて走っている。早く替えるべきだと皆で進言しているのだがスペアタイヤの方が丈夫だから良いと言い張って聞かない。 朝食はじゃがいも1個半…

着ぐるみの親方

フスマ紙を剥がしたベニヤにペンキを塗ったが明るすぎて気に入らない。 あと乗せのバスタブを動かし、打ちっぱなしになっている浴室コンクリート部分に塗ってみたら良い感じだった。フスマにはもっと落ち着いた色を買い直しだ。

タンカン

スュリの土地に去年植えた自家用の野菜類は少しづつ収穫し大事に食い繋いでいる。特にブロッコリーとカリフラワーが美味だ。サラダやスープ、また肉と一緒にオイスターソースで炒めても好い。

辺境にて 上

ここ数日、日中は農業や林業で働き、夜間は12時まで校長室の床を紙やすりで擦るという暮らしをしている。床さえ完成すれば荷物を搬入し、ここへ移る事ができる。早く移って久方ぶりの独りの時間を満喫しよう。渡海時に知らず失った自分の時間。床を磨き続け…

外界製の歯車

ここへ来て最初の年が終わる。 魔王の熱帯果樹農園と老後を手伝いつつ自分の人生も楽しもうと期待を持って来島したが、彼の変わらぬ、むしろ老化で磨きのかかった独裁者ぶりにそんな期待は裏切られてしまった。弟妹は島へ渡るのを止めてくれていたが私も魔王…