生活
初めて見る火星人の棲家は私の校長室に瓜二つだった。ドアの横にある用途のわからないブロック塀までコピーしてある。絶対に火星の技術で複製されたものだ。中から私のそっくりさんが出て来たらどうしよう。緊張感が走る。
台風:発達した熱帯低気圧。自然の恐ろしさを忘れた事のない島民達に自然の恐ろしさを思い出させるため頻繁に来る。
台風が島の南を通過する。
今夜は廃校で宴会だが出す料理が何もない。日雇いからの帰りは出港ギリギリで船に飛び乗ったのでスーパーに寄ることもできなかった。
ドラゴンの杭を完成させる。そして早く日雇いに行かなければ収入がない。それ以上に日雇いがストレス発散になっているので早く行きたい。
マーズピープルは横目でH君に歓迎の意を示しつつも、お頭から休憩中に指立て伏せをする元気があるなら仕事中に仕事をしろとかよくわからない指導を受けている。
アクトクに着くなり山賊のお頭は、「アイツダメだ」と言った。アイツとは火星からの移民である。まわりを見ないから仕事中は近づくなよと評判のお頭にそう言われるなんて余程の活躍らしい。
梅雨も終わりに差し掛かって毎日雨だ。ビニールハウス内で出来る仕事をするしかない。
林業社長はヒンジャ(ヤギ)肉を手に入れた。仕事の昼休み、みんなにヒンジャ汁を振舞ってくれる事になった。
注意:この記事には虫がたくさん出てきます。写真はありません。
この南の島はもう梅雨に入った。そして梅雨入りのつい数日前から、林業社長の下で日雇いの現場は始まっている。今回は草刈りだ。社長は普段よりかなりの人数を集めて来た。
少し前に区長に誘われた舟漕ぎ大会に参加してきた。
この島の年寄りはとても元気だ。90歳代でも一人暮らしをし、畑までやっている人もいる。
山賊のお頭が相方と呼ぶTさんは落ち着いていて良識的な人物だ。何故正反対の性格のお頭と組んでいるのか不思議でならない。面白いからだろうか。 この炎に弱そうなモンスターは笹であり昔の境界の跡だそうだ。確かに気を付けてみると点々と目印のように意図…
注意:この記事には虫の写真が有ります。 四月の上旬終わりぐらいから次第に気になり始めたエッチ虫はもはや屋外に出る気がしない程の数になった。数なんて物では無いもはや量だ。1匹2匹と数えるよりも空間の体積から頭数を推計すべき密度で飛んでいる。
廊下の雨漏りは黒い黴になった。それから浴室の壁にも黒い染みを見つけた。世界から切り取った自らの内面世界。自分の領地。そこに綻びを見つけたように思った。
滝の集落の大男Mさんと、ゲームを交換して借し借りするという小学生のようなことをしたので最近はダークソウルⅢばかりしている。雨が続くので日雇いの仕事も金曜日を最後に無い。
まさかの日雇いに父親参戦から数日。別に困った事にもならず無事過ごしている。薄々勘付いてはいたが魔王はあまり知らない人とは積極的に会話をしない。人間に近づくと決定ボタンを連打する私とは正反対だ。連打しているから大事な事をよく聞き逃す。 魔王を…
山の現場が終わり、次の現場までまた暇になったので農業と宿の改修を手伝いながら校長室でゆっくり過ごす。破れ襖を洋風に改造する為襖紙を剥がしたが、そこから先が面倒で再開しない。
ドラゴン周辺の雑草を刈って欲しいと魔王に頼まれたのでスュリの屋敷に来た。屋敷の裏の方から掃除機のような音が聞こえる。亡き祖父が植えたタンカンの木の方角だ。 樹上の魔王(保護色)から私へと渡されるタンカンの実
12月の校庭管理の代金が振り込まれた。1月どころか3月ぐらいまでは仕事があまり無いそうなので貴重な収入だ。他には消防団の訓練に参加するぐらいしか現金を得る手段がない。消防団に入ったものの私は火をつける方が好きである。椅子まで用意していつまでも…
スュリの土地に去年植えた自家用の野菜類は少しづつ収穫し大事に食い繋いでいる。特にブロッコリーとカリフラワーが美味だ。サラダやスープ、また肉と一緒にオイスターソースで炒めても好い。
ここ三日また仕事が無い。年明けは国の発注も減る上冬の悪天候も手伝いこんなものなのだそうだ。無いものは仕方がない。
昨日。ようやく新しい現場が始まった。普段の仕事は道路の伐採が殆どで、社長と幹部3名、私を含む現場毎で入れ替わる日雇い達という構成で仕事をしている。
今日も日雇いの連絡は来ない。ウセの魔王の宿改修を手伝いに行く。私は主にペンキ塗りをしている。永遠に完成しないサグラダファミリアと笑っていたが、魔王が幾らでも材料に金を注ぎ込み、また本当にいつまでも完成がみえないので少々心配になり最近は真面…
林業社長から聞いていた通り一月は日雇いの仕事が全然ない。本島側へわざわざ渡る用もないので今月は離島に引き籠っている。貯金もないので困窮してきた。ミシンなんて買っている場合ではなかった。独り立ちするのに要るからと電子レンジも買ったが温める食…
甘い目算に拙い技術、多大な労力と情熱を注ぎ込んだ蟹味噌色のリビングに荷物を運び込む。朝から夕方まで荷運びに費やした。今夜からは延々と片付けをしなければならない。本棚に少し本を納めたところで睡魔がやって来たので荷物を押しやって寝袋に包まった。…
ここ数日、日中は農業や林業で働き、夜間は12時まで校長室の床を紙やすりで擦るという暮らしをしている。床さえ完成すれば荷物を搬入し、ここへ移る事ができる。早く移って久方ぶりの独りの時間を満喫しよう。渡海時に知らず失った自分の時間。床を磨き続け…
裏返し終わった床板を磨く為の最終兵器電気やすりが届いた。これで膠着した床板戦争に一気に終止符を打てる。
先月遺品整理で頂いた有名ブランドの赤い箱はしつらえてあった蓋も赤く塗り、宅配ボックスとして利用させてもらう事にした。 かわいい。